油断が罪を生んだ

どうも最近疲労甚だしく、殆どの講義の時間は不覚にもアリス・イン・ドリームランドです。素直に寝てると言え。


しかしそれでは本末転倒、成績風穴空きまくり、そんな凄惨な未来がはっきりくっきり想像できるので、いい加減こんな唾棄すべき状況から脱却しようと東奔西走、東奔西走しすぎたせいで疲労困憊、席については意識喪失、次はチャイムと同時に覚醒、そんなどうしようもない堕落した日々が続いているのでどうにかしたいところです。でももう東奔西走は嫌だ。肉体労働は嫌だ。(若干意味違う)


さて本日は、4つの授業がありまして。
2コマ目の英語がちょっとデンジャラスなのです。
席が予め決めてあり、遅刻などはすぐにチェック。
予習してないと叱られて、もしかするとチェック?
まだあります。


1コックリにつき減点1だそうです。


えー!
マクゴナガル先生もそんなに厳しい減点しないよー!
てかなんですか1コックリって。
「新しい単位」に申請するんですか。
でも1度のコックリが1コックリってそのまんまだなぁ。
「その人の眠たさ、コックリするくらいが1コックリ」……みたいな?
あれですよね、ふらつくのが5コックリくらいで、800コックリくらいになると逆にアップテンポで踊り出すんですよね!


まぁいいや。


1コックリ1減点ということで、この英語は気を抜くことができません。
ましてや英語です。
「なんちゃって理系」を誇る以上、英語はそれなりに自身があり、裏を返せば特に授業で何かを得ようという意欲に欠けているフシがあるのです。いつか寝首を掻かれそう。
去年の英語はその日最初でかつ2コマめからの授業だったにも関わらず、4遅刻2欠席という素晴らしい記録を残してしまいました(寝坊)。単位取れたけど。


で、今の授業も結構平易な内容で(面白いんだけど)、予習さえやっていれば済んじゃうというか。
とにかく、あんまり緊張感が無いんで、ついつい気が緩むんです。


加えて教室はみっちり両隣が埋まるくらいに学生がいて、もう暑い暑い。
自身の発熱と相まって完全に体温が睡眠モードです。


しかしコックリでさえ裁きの対象になるこの授業。
眠るなんて所業、ともすれば起訴されかねません。大罪です。
多分身に覚えのない余罪をニコニコ動画のタグのようにいっぱい付けられて刑務所から出られなくなります。


だがその禁忌を犯す背徳心がかえって睡眠欲をぐりぐりと刺激するのです。
どうすれば見つからないかと考えながら、さながら蝶のように舞い蜂のように刺すが如く、教授の隙を見ては卒然と惰眠を貪るというある意味睡眠で取り戻す以上の気力をだらだら坂を下るようにじわじわ浪費している感が否めません。何せ、気を遣う。


それでも、惰眠戦隊昼寝ンジャーに所属する以上その使命を全うせねばならぬ。
魂に火を灯し、ほとばしる熱いパトスで思い出を裏切る勢いで眠る。
青年となってしまった今は神話になるなど遠い日の夢であるが、しかし夢から目覚めたとき誰よりも光を放つくらいのことは出来るのではないか、そういった一縷の望みが深層に抱かれているような気がする。


しかし、そんなことはどうでもいい。


問題は今日も相当な疲労感があったことです。
1コマ目はまじめに話を聞いていて、終わってから教授にテストについて質問をしていたはずなのに目が覚めて、「え? さっきの全部夢?」と妙なパラドックスに陥ってしまっていた時点でかなり危なかった。


でも、どうしようもないのです、眠気ってのは。


英語の時間、何だか背中をパンパンと叩かれ、微妙に嫌な予感が脳裏に走ったとき、教授から尋ねられました。


「薄い? 濃い?」


へ?


「薄い? 濃い?」


先生の顔ですか?


「薄い? 濃い?」


個人的には、うすいでもこいくちでもなく、言うなれば刺身醤油のようなお顔だと思いますが……。


「薄い? 濃い?」


え……あ……いやでもそんなことを声に出しても仕方ないし……え……一体何を……


「……はぁぁ……」


ノートにペンを走らせる姿をぼんやりとした視界が律儀に捉えた。



あ……



減点喰らった!!



しかも睡眠罪だ!!



マズい。
一体どれほどの減点なんだ。
どういうことか欠席してしまっている友人と同じくらいか。
それとも100点中20点くらい吹き飛ばすファイナルフラッシュ級の減点か。
でも恐くて聞けない。
そういうことを考えていたら今やっている文章が遺伝子関係で、質問もそれに準ずるものであったのだということが分かりました。遅すぎる。
挽回するにはシーカーとなってクィディッチで大活躍の果てにグリフィンドールを優勝に導くくらいの勲を立てないといけないのだろう。無理だ。でもとりあえずファイアボルト下さい。


睡眠罪で告発されてからは如何ともし難いショックがぐわんぐわんと脳髄に響き、珍しく予習が甘かったために文脈に乗れず落胆し、先生はやっぱり刺身醤油という表現が醤油界隈では適切だと核心改め、どうでも良いけどブログのネタになったなと魂は宙に浮き、結局何ら生産性を有することなく授業は終焉の時を迎えました。ここまで駄目な時間の使い方もそうないだろうと思います。


まぁ、減点はされたけれど、これからの身の振る舞いに気を配っていればどうにかなる……でしょう!
どうにかなってくれ!


しかしその後の授業でもコックリかましてしまうという酷い有様。
果たして単位の日和はあるか。


とりあえず休日はゆっくり休もうかと思います。
まだあと1日あるけどな!






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