心辺整理

そろそろ身も心も落ち着かせていこうと思う。


週末の大学祭にむけて、サークルやらでかなり時間を取られ、気が付けば活動時間の半分を大学に、残りを学外活動に費やしていた。つまり、睡眠時間を除いて、自分の行動選択権が殆どない日々を送っていたのである。
それを、嫌だ、とか、もっと休みたい、とか、逃げてしまいたいと感じることは殆ど無かったが(十分やりがいもあるし)、ただ生活が荒れているなという懸念ばかりが、走り続ける自分の心中でもやもやと渦を巻いていた。そうやって考えるに及んでしまうことも問題で、日に日に呼吸が苦しくなり、ペースに体がついていけなくなってきていた。鏡の向こうにある自分の顔は完全に精彩を欠いて、家を歩く足取りも重く、ただ水分を補給したりとりとめもなくカバンの中を整理したり、まるで意志の伴わない行動ばかりやっていた。最近ではペンを持つ手が震えている。
震え出すと、人間は危ないと思う。自分の場合は「痙攣」にトラウマがあるから余計だ。昔観たテレビの演技に恐怖したことを由来する。語弊があるかもしれないが、あれは真似をしようと思ってもそう簡単に実現できるものではない。そんなかつての思いのせいで、震えるということはとても怖い。我慢できるとすれば、ぷるぷると牛乳プリンのように震えるくらいだ。それ以上、つまりオノマトペががくがくと叫びだす頃にはもう生命の危機まで予見してしまうだろう。
そんなわけで、手が震えだした自分は危険だと考えた。これは休まなければいけない。幸い、今日は面倒な講義が直前になって休講となったので、嬉々として後ろのコマも放置し帰宅、寝るに至ったのである。久しぶりに昼寝らしい昼寝をした。やはり寝るなら横になるのが良い。
そして、夜には学外活動もひとつ終わった。あやうく日付が変わるところであったが、とりあえず予定通りに終えることが出来た。あとは実物を目にした人の反応を待つばかり。待つ方に回れて一安心である。これで終わったわけではないが、倒れるに至らず頑張り通した自分を少しは褒めてやりたい。よく頑張った。


残すはレポート2つと、展示する絵が1枚。気を抜いてはいけない。ここまで来たんだから、やりとげる。健全でありたい。


いよいよ自分の周りは静かである。ざわめくような焦燥に駆られる必要も無くなってきた。落ち着いていこう。自転車に乗りながら、道路沿いに並ぶ木々の葉の落ちる様子でも観察するようにしよう。日常の何気ない部分を写真家のように切り取って、言葉のうえで咀嚼してみよう。



そろそろ、寒さで震えるようになってきている。