はじめてのDIVE(散髪)

昨日おとといと、更新が遅くなり申し訳ありませんでした!
久しぶりにゲームをやってると、つい……いや、す、すみません。
普段は遅くても日付が変わる前後なんで、そのあたりよろしくですっ。



最近、まぁ2、3週間前から髪の毛を切らなきゃなーと思ってまして。
ていうか4週間前から前髪うぜぇぇぇぇと思ってまして。
いやそれどころか5週間前から「てめぇモミアゲ伸びるの早いんだよ!」と思ってまして。
しかし休日が連チャンで潰れてしまいまして、髪を切るタイミングを逃しまくっていたんです。


だけどここにきてついに、ついに余裕が出来ました。心にもお金にも。
さあて、明日はサークルもあることだし、散髪に行きまっしょい。


……実は、一人暮らししている東広島の地で散髪に行くのは今回が初めて。
去年は隙を見ては故郷へ戻り(当然、他に用事があるからだけど)、ちゃっちゃと切って誤魔化してました。
地元なら行きつけがあるから良いんですけど、知らないところに来たらどこに行けばいいか分からないですよね? 学生街につき店舗数も多く、人に聞いてもバラバラだし。
なのでどうしようかと考えあぐねていましたが、つい最近サークルの先輩2人が連れ立って散髪しに行っていたので、んじゃ同じ所に行ってみようかと割と適当に決めました。


「DIVE」ってところです。
大学の近くで、なんと銀行の上にあるというなかなか肝の据わった散髪屋。
初回は10%OFF。
正直、それに釣られました。


入ってみると、これが面白い。
潜水艦の中をイメージしているらしく、入り口は水族館のようにアーチ型の通路が延びてます。
床はチェスボードのように白黒の正方形が順番に並び、柱や飾りはいかにもメカの内部のような形。
かなり大きいお店で、散髪をするためのチェアーが12台ほど背を向け合って並んでいました。
吹き抜ける店内に漂う爽やかさ。コンセプト潜水艦なのに。
はぁー、こういう方向性もありかぁ……。


でも、今まで経験したことのないタイプのお店なので楽しみ。
髪の毛をいじるのは、お金さえあれば出来る、いわば一番手軽な「変身」ですからね。
それを考えれば、自分だって大きく化ける可能性もあるわけです。
大体、オダギリジョーとは肺呼吸をするという点で共通しているわけだから、それこそチャンスは無限大。
わくわく。


待合いコーナーでじっとしていると、理容師さんがやってきました。若い男性。
作業場に座らされ、「しばらくお待ち下さい」とどこかへ行かれました。
目の前の台には「まぁ見とけ」と言わんばかりに「モテ髪」の単語が入った雑誌が1冊。


当てつけか。


アドバイスか。


まぁどちらにしろ「ん、これ自分の作品に使えるんじゃね?」とか思いながら読んでました。
多角的に終わってますね。


そうしていると男の人が戻ってきて「今日はどうされます?」と相談スタート。
と言っても自分は具体的な考えを用意しておらず、「いや、適当に短く……」と言ってから、「あの、今頃流行ってるのってどんな感じですか?」と、いかにも無頓着な発言をしてしまいました。
すると理髪師さんは「そうですね……(雑誌の写真を指しながら)この、フワっとさせるようなのが多いですね」と言われました。


「うーん……でも、自分としては、あんまりかさばらない感じが良いんですけど」


「え? そんなに(自分の)広がってますかねぇ」


「他にはどういうのが人気ですか」


「他ですか……いや、やっぱこのフワっとした感じのがいいですね」


と、妙に「フワっと」を強調されたので、ここは仕方ない、プロに屈することにしました。


「んじゃあ、そのフワっとしたのでお願いします」


それからはまぁやっぱりプロというか。
手際よく髪の毛をいじって、作業の設計図を組んでいきました。


「上の髪、今は長めですけど、短くしていいですかね?」


「あ、どーぞどーぞ」


「同じように横の髪も短くしちゃっていいですか?」


「あ、どーぞどーぞ」


ハサミを素早く操って、ばっさばっさと切り落とされていくマイヘアー。
リアルタイミングで更新されていく自分の髪型。
色んな意味で散っていった髪の毛も「俺の屍を越えていけ」とエールを送ってくれているようです。


メガネを奪い取られたので、目前にある鏡がどのような像を写しているのかはさっぱり分からず、まさに世界の命運(髪の毛)は理髪師に委ねられたと言っても問題ない状態。
心配半分、安心半分ではらはらしながらハラハラ落ちていく髪の毛を目で追っていると、話しかけられました。


「今日ここに来るまで何してたんですか」


え……なにその質問。
まぁ、今は15時過ぎだから、確かに何かはしてるだろうね、普通。


ごめんなさい。


さっき起きたところだったんです。
昨晩は寝る前まで掃除してたけど……


「えっと、掃除してました」


半分嘘。


「はぁ、掃除っすか」


反応薄。


「えっと、じゃあこの後どうされるんですか? 飯っすか?」


「あー、そうですね。どこかに食べに行こうかと」


「どこ行かれるんですか」


え、そんなところまで聞くんかいな。


お好み焼きかなぁ。市立図書館の上に、良いところあるんですよ」


「あ、「食いしん坊」ですか?」


そこからしばらくお好み焼トーク
気が付いたら会話自体に花が咲いていました。
なんか色々聞けそうだったので、放送部時代のクセで、ざっくばらんに色々と質問。


「ここ、広いですけど、やっぱお客さん多いんですか? 今日は……ちょっと、少ないですよね……(他に2人くらい)」


「昨日はやばかったですねー。「1時間待ち」とかしてましたから。昨日来てたら巻き込まれてたのに……。今日は見た感じ少なそうですけど、こっちとしてはちょうど良いくらいなんですよ」


「大学のすぐ近くだから、やっぱ平日も多かったりします? 営業時間が21時までだから、夜にわっと来るんじゃないかなぁ、と……」


「いや、やっぱり平日は少ないですよ。そりゃあ、夕方に来られたりしますけど」


「カットってどのくらい時間かかります?」


「4、50分ですね。パーマあてるとかカラーになると、もちろんそんなんじゃ済まないですけど」


「あ、そんなもんなんですか!? 地元の行きつけは、カットでいつも2時間以上かかってましたよ」


「ええ!? いや、それは時間かけ過ぎっすよ」


や……やっぱそうだったのか!
丁寧で、頭皮マッサージとかむだ毛剃りとか至れり尽くせりだから仕方ないっちゃそうなんだけども。
まぁそれは床屋の話で。
やっぱりヘアサロンも兼ねる大型のところだとカットは1時間以内に済ませないとお客さんが回転しないよなぁ。


「理容師とかってやっぱり専門学校通うんですよね」


「そうっすね」


「大変でした?」


「いやぁ……楽勝っすよ」


まじか。


「てか、正直、面倒……」


「あー、やっぱり、実技で同じ事何回も……」


「そうそう」


美術学校も同じ悩みがあるんだろうなぁ。


「僕、叔母夫婦が理容師と美容師資格持ってるんですけど、開業しないんですよ。その仕事もしないし。「客に気を遣うのが嫌だ」って言ってました」


「まぁ、正直そういうのが嫌な人もいますね」


「だから前までアパレルの仕事してましたよ」


「え! そっちの方が気ぃ遣いません? 似合わなくても「お似合いです」って言わなきゃいけないし……」


言うねぇ。


やっぱり、理容師さんも同じこと……思ってたりするんだろうか。


「むしろ、自分の好みの服を置けるのがいいんじゃないですか」


「ははぁ」


……と色々喋っているうちに大体の作業が済んだらしく、頭髪を軽くワックスで整えてから、メガネを返してくれました。


「まぁ、こんな感じで」


「ほうほう」


目の前にはオダギリジョー……ではなく、やっぱり自分がいた。
でも髪の毛が大分軽くなった感じで、見た目にもスッキリ。
ここから更に微調整していけば、以前と比べて割と印象が変わるんじゃないだろうか。


「んじゃ、シャンプーしますね」


別の場所に誘導され(メガネまた取られたのでちょっとふらふらした)、椅子に寝かされ髪の毛をわしゃわしゃと。
地元じゃ前に上体を倒していたんですが、ここでは首を後ろに寝かされました。
水が入らないように首のところでなんかクッションみたいなのでキュッと締められ、半ば処刑される気分……。
そしてその作業中では何故かお好み焼トーク再燃。


「関西風と広島風って何が違うんすか」


「一番大きな違いは、関西のは麺がないんですよ」


「え? そうなんですか!?」


あ、知らない人いたんだ。


「でも、麺が無かったらちょっと物足りないっすよね」


「確かに、美味しいけどお腹いっぱいにはならないですよ。だから関西人はお好み焼きと一緒にご飯食べるんです(持論)。広島のはもう麺があるから必要ないけど……」


「あー、なるほど! スッキリした」


関心されちゃった!


シャンプーが終わり、再びもとの場所へ。
頭髪を乾かしながら、微調整していきます。


「お客さんの髪質だと、(髪の毛を櫛で立てながら)こうやって、乾かすときからセットしていくといいですよ」


なるほど。


「ワックスって、どういう風につけたらいいですかね?」


すんません全然知らなかったんです。


「ちょっとだけ手にとって、両手でこすって伸ばしながら、後ろの髪は全体的に上へ上へ(裏側に鏡を回して)こう上げていって、残ったワックスで前髪を、ただし付けすぎると固まっちゃうのでちょっとずつセットして、んで横側は少し髪をねじって質感をだすと良いですよ」


と、まさに実践を交えながらの具体的なアドバイス
メガネを取り返していたので、よく見られました。
なるほど! 今度からやってみます!


そうこうしているうちに終了ー。


「前を見てください」


鏡に映ってるのはやっぱりオダギリジョーでもコダギリジョー(誰)でもなかったけど、うん、大分イメージが変わったなぁ。
プロから一言。



「おー、前よりは絶対イケてますよ」



え……相対評価
ぜ、絶対評価はどうなの!?
ねぇ!?
ねぇっ!?


まぁそこは触れちゃ駄目ってことですか。
持ち前の顔が残念な品質、それこそJASマークを付けられないくらいなので、それは賢明な判断です。
さすがに限界はある。見た目ってのには。



お値段3500円。
1割引で3150円。


帰り際には、理容師さんの名刺を渡されました。
なるほど、「次も指名ヨロシクね☆」ってことだな。
あわよくば「ドンペリ開けてね☆」ってことだな。
ここヘアサロンだけど。



というわけでスッキリした自分の頭髪。
身の回りの人たちの反応はどうだろか。


何だかんだで、軽いイメチェンにより精神が上向きです。






よろしければ支援を……。(いまこのあたりの表現模索中……)




どうでもいいけど、途中「染めません?」と言われました。
「そりゃまた大きなイメチェンですね」と答えると「まぁ、夏ですから!」と強く主張されました。
何その根拠。
でも、次回は本当に軽く染めるかもしれません。
実はもともとかなり白髪が多く、自分でも「この歳にして、白髪染めに手を染めるか……」と覚悟していたから、ならばいっそ色付けちゃうかなぁ。
ま、とにかくそれは夏の話で。
その時には自分も「まぁ、夏ですから!」と言ってるかもね。