世界のしくみ

「世界のしくみ」(細川徹五月女ケイ子、扶桑社)という本を買った。中古で200円。
何故購入したかというと、五月女ケイ子の絵が好きだからである。本書ではその絵が惜しみもなく投入されているからである。(ちなみに、この人の絵には「新しい単位」で出会い一目惚れしてしまった)


絵がすごい。本当にすごい。だけど本の内容も面白い。
早い話、これは「世界のしくみ」と銘打った「際限のない妄想」が記されている本なのである。
例えば、


「この木、何の木、気になる木。」の内部を図説したり、
中尾彬の首に巻いたものは何なのかという100説を紹介したり、
ロレックスの秘密工場に潜入してみたり、
未来の世界を図示したり(虹が食べられるらしい)。


そのような「なに、これ」と思わず口にしてしまうような妄想が、五月女ケイ子の重厚かつインパクトのある絵柄で具現化されているため、妄想フリークの自分にとっては素晴らしいご馳走に仕上がっている。


ばかばかしい空想を真面目に説明するような、シュールなネタ振りが好きな人、真剣な絵でくだらない表現をしているものが好きな人、是非お読み下さい。きっと気に入られると思います。無駄なところに力を入れすぎているのがよく分かる、「くだらない秀作」ですよ。